泌尿器科宮尾クリニック 室蘭市中島町26番17号☎(0143)42-3800

尿が腎臓に溜まり、腎臓が拡張(腫れる)する疾患です。尿路が塞がったり狭くなったりして、尿が正常に流れなくなるために発生します。

定義と分類

水腎症は、腎臓内の尿の通路(腎盂・腎杯)が拡張した状態です。症状や重症度により分類されます。

主な原因

上部尿路の閉塞

  • 尿路結石:最も一般的な原因。カルシウムやシュウ酸の結石
  • 腎臓や尿管の腫瘍:悪性腫瘍が尿路を圧迫
  • 尿管狭窄:先天性(生まれつき)または後天性(怪我、手術後)
  • 後部尿道弁(PUV):先天性、男児に見られる
  • 尿管異所開口:尿管が正常でない位置に開く先天異常

下部尿路の閉塞

  • 前立腺肥大症:男性に多い、加齢に伴う
  • 膀胱がん:膀胱内の腫瘍が尿路を圧迫
  • 神経因性膀胱:脊髄損傷やパーキンソン病による排尿困難
  • 膀胱尿管逆流:尿が膀胱から尿管へ逆流

その他の原因

  • 妊娠:妊娠中のホルモン変化と子宮の圧迫
  • 感染や炎症:尿路感染症の結果
  • 外傷:腎臓や尿管の怪我

症状

症状の有無や程度は、閉塞の部位、程度、発生速度により異なります。

急性水腎症

  • 突然の腰や脇腹の激痛:尿路結石が原因の場合に典型的
  • 悪心・嘔吐:痛みに伴う
  • 血尿:肉眼的または顕微鏡的
  • 頻尿・排尿痛:下部閉塞の場合

慢性水腎症

  • 腰痛や脇腹痛:時に鈍い痛み(症状がないこともある)
  • 高血圧:腎臓の圧迫に伴う
  • 尿量減少:進行した場合
  • 無症状が多い:特に軽度の場合、検査で偶然発見されることが多い

感染が合併した場合

  • 発熱
  • 膿尿:尿が濁る
  • 全身倦怠感

両側性や進行した水腎症

  • 腎機能低下:クレアチニン上昇、eGFR低下
  • 貧血
  • 高血圧

水腎症は無症状のことも多いため、健康診断で偶然発見されることも少なくありません。重症度により対応が異なるため、医師の指導に従うことが重要です。

この診断は医療機関を受診される際の参考にしていただくもので、医師の診察に代わるものではありません。症状に気になる点がある方は早めに医療機関にご相談ください。