男性の陰茎(ペニス)に発生する悪性腫瘍です。
陰茎がんは比較的稀ながんで、男性全体のがんの中でも1%未満の発症率です。多くの場合、陰茎の皮膚や皮下組織から発生します。早期発見と適切な治療により、予後が改善される可能性があります。
症状
初期段階では軽微ですが、進行に伴い症状が悪化します:
- 皮膚の変化:陰茎の皮膚に異常な色素沈着、発疹、潰瘍
- 硬結やしこり:陰茎に触診できる硬い腫瘤
- 潰瘍:陰茎表面に痛みのない、または痛みを伴う潰瘍が形成
- 分泌物:血液や膿が混じった分泌液
- 痛み:腫瘍が大きくなるにつれて疼痛
- 出血:潰瘍部からの出血
- 排尿困難:進行時に排尿時の違和感や困難
- 腹股部リンパ節腫脹:がんが広がるとリンパ節が腫れる
治療選択肢
治療法はステージ、腫瘍の大きさと位置、患者の健康状態によって異なります:
早期がん
- Mohs顕微鏡手術:腫瘍を最小限の切除範囲で除去
- レーザー治療:CO2レーザーで腫瘍を焼灼
- 冷凍療法:液体窒素で腫瘍を凍結・除去
- 局所化学療法:5-FUクリーム(トピカルフルオロウラシル)の外用
進行がん
- 部分切除:陰茎の一部を切除(陰茎温存が可能な場合)
- 全体切除:陰茎全体の摘出(進行がんの場合)
- リンパ節郭清:腹股部リンパ節転移がある場合に実施
- 化学療法:遠隔転移がある場合(シスプラチンベースのレジメン)
- 放射線治療:進行がんまたは転移がんの緩和的治療
予防と早期発見
- 包茎の治療:包皮過長が認められる場合は環境改善
- 定期的な自己検査:陰茎の皮膚変化に注意
- 陰茎衛生:清潔な状態を保つ
- HPVワクチン:若い男性における予防的接種
- 喫煙の回避:リスク低減
性機能への影響
- 温存手術:性機能が保持される可能性
- 全体切除:性機能喪失の可能性があり、心理社会的支援が必要
陰茎に皮膚変化、しこり、潰瘍、異常な分泌物などが認められた場合は、早期に泌尿器科医に相談することが重要です。早期診断により、より保存的な治療が可能になり、予後と生活の質が向上します。
